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京都市の北部の山間に、川に沿うようにして約築200年古民家が多数立ち並ぶ。平成生まれの世代が見たこともない日本の原風景と言われるような景色が残る久多。地区内には公共交通機関も、コンビニもスーパーもないそんな不便な地域。しかし、そこには美しい景色と、どこか胸がスーッと澄んで、心が温まるような暮らしがある。普段の暮らしと久多で生きる人たちの暮らし、その両者に触れることで「自分が望む本当に豊かな暮らしとは」を考える9日間を。
地域資源
久多の地域資源の一部をご紹介します。村・留学を通じて新たな地域資源、新たな利活用を見出してください。
地域資源(ちいきしげん)とは、地域内に存在する資源であり、かつ地域内の人間活動に利用可能な(あるいは利用されている)、有形、無形のあらゆる要素とされている。 wikipedia参照
地域の人
移住者、地元の60代〜90代多くの人が対話を拒まず、たくさんのことを教えてくれる。久多の暮らしと景色をつくって来た人たちとの対話は必ず何か学びを得られる。
食文化とそれを支える自然環境
スーパーがない環境で地元の方は何を食べてどう暮らすのか。田畑で米と野菜をつくり、山や川の恵みに生かされる手間暇をかけて成り立つ暮らし。琵琶湖の最上流で透明度の高い川を覗けば、イワナやアマゴ、ウナギ、アユが泳ぐ。
昔ながらの風景
築100年を超える家々が立ち並び、集落の中に神社や小さな祠が点在している。ガードレールがない川沿いの1本道の風景は戦前の日本の風景を思い起こさせる。
松上げ
毎年8月23日には、愛宕山信仰の松上げというお祭りが行われる。宮の町松上げ保存会のご厚意で希望者はお祭りに関わることができる。
花笠踊り(ユネスコ無形文化財登録)
8月24日には風流踊りとしてユネスコ無形文化財に登録された花笠踊りが行われる。室町時代から続いているお祭りに触れ、伝統とは何か、残していくとはを考えさせられる。また参加自由の盆踊りも花笠踊り前に開催される。
その他暮らしの中に残る知恵と文化
千年続くこの集落には田畑に狩猟、小さな祠や河原地蔵、様々なものが残っている。家々によって、残っている文化も違っていたりするのが面白い。
こんな人に
- 久多にあるもの、暮らしている人にリスペクトを持ち学ぼうとする人。
- 自分の目で見て、耳で聞いて、手で触れて、体験したことを大事にしたい人。
- どんな社会で暮らすのが心地いいのか模索したい人。
- 人とどう関わって生きていくのが心地よいか模索したい人。
- 日本の原風景を見てみたい人。
- おじいちゃんやおばあちゃんの話を聞くのが好きな人。
- 暮らしの価値観を語り合いたい人。
- 経済最優先ではない暮らしの価値観に触れたい人。
主催者
松瀬萌子
大学生の頃から「田舎」と呼ばれる場所に興味があったものの、地域の暮らしがわからなかったので、それならば!と村・留学に参加し、そこで言葉にはできないけど何か大事なものがあると思いました。それが何か知りたい!と、翌春から久多に移住。
久多集落は京都市にありますが、近隣にスーパーもなく、必需品は財布よりも長靴。50人ほどの小さいな集落での暮らしの端々に皆さんの普段の暮らしとの違いがあるかと思います。食べ物、住まい、風景、遊び、服装、ありとあらゆる事象に着目してみてください。
例えば、村・留学生が来てくれるとどこからともなくやってくる「お裾分け」。そして、これは余ったからくれる訳ではありません。自分のできることで相手を喜ばせたいから。季節の一瞬の中に現れる自然の恵みの喜びを貴方と分かち合いたいから。そうしたもてなしや喜びの共有としての行動です。でも、言葉にすると、「たくさん採れたしどうや。」になります。普段の便利な暮らしでは出会えなかった現象に出会えた時、その背景を想像してみると素敵な学びがあります。村・留学では、普段の暮らしとのギャップに気づくのみならず、もう少し時間をかけて背景を想像し、立ち止まって考え深める。そうした時間と空間を皆さんと一緒に過ごせたらと思います。
1993年生まれ。八百屋と炭焼きのスタッフとして働く傍ら、様々な季刊労働を行う。2015年冬に久多地域の村・留学に参加し、翌春に大学卒業と同時に久多地域に移住する。
アクセス
公共交通機関
◇JR湖西線堅田駅より乗り合いタクシー「光ルくん号(事前予約制)」乗車、「葛川梅ノ木」下車、徒歩1時間30分
公共交通はなく、道中は美しい山あいを歩きます。