<感動は忘れない。これからの自分へ。>

〜まほの小さな物語〜

書き手:鷹羽真歩


2021年 夏

視界いっぱいに現れた大自然

かすむ遠くの山々、満たされる木のにおい、広く高く澄んだ青空

村・留学生として訪れた、宮崎県五ヶ瀬町での、私だけの小さな物語。

「生きる力」

五ヶ瀬で自然学校を立ち上げ、自身の経験を活かし「生きる力」を伝える英治さん。

今回の村・留学の主催者で、実は私が募集ページを見て五ヶ瀬を選ぶ決め手になった人。

英治さんの生き方に強く興味があった私は、初日のBBQで村・留学募集ページで紹介されていた「英治さんの冒険の話」を聞いてみた。

聞くと、英治さんはこれまで何回も死にかけたことがあると笑って話してくれた。

特にカナダでの冒険の話は想像しがたいものだった。

英治さんがカヌーで川を下っていたところ転覆し、荷物もカヌーも全て流されてしまった。

泳いで川を渡り(カナダの川は日本では想像ができないくらいに川幅が広らしい)歩いていたところ、川下に住む現地の人が、流れてきたカヌーと荷物を運んできてくれて助かったそうだ。

いや過酷すぎだろ、と心の中の私。

しかし英治さんはそんな体験をしたにも関わらずその後も冒険を続けたのだ。

「そんな大変なのになんで冒険を続けるんですか」

私が聞くと、英治さんは「面白いから」と一言。

これだ、と私は思った。

キラキラ輝く人の原動力って、純粋に自分の好きなことを貫くことなんだ。

自分に正直に生きる人は力強くて、かっこよくて、こんなに楽しそうなんだと思った。

正直、普段の生活でこんなに輝いている人と出会うことはほとんどない。

周りはみんな忙しそうで、半ば無理やり動かされているような、そんな忙しなさが日常の風景。

それが課題や予定に追われる学生の私にとってもあたりまえの光景だったなと、振り返って思う。

そんな日常から一歩飛び出してみると、自分の中のあたりまえが変わる瞬間と出会えたのだ。

五ヶ瀬で知った、自分の意志で動く人たち。

それも、自分のやりたいことをとことんやってる輝く人たち。

それは私の知るあたりまえの風景ではなく、私の知るあたりまえよりもずっとずっと素敵なものだった。

「不安は本気の証拠」「直感、足がすくむ前に飛び込め」

直感の大切さを教えてくれた人生を旅するカッコいい人、小林さん。

村・留学中、小林さんにはたくさんお世話になった。

今でも連絡をとっていて、この前はお酒を飲みながら電話で話した。

世界を旅し、たくさんの経験をしてきた小林さんの言葉は心に響く。

そして、背中を押してくれるような強さと説得力がある。

小林さんと初めて会ったのは村・留学二日目、キャンプ場にて偶然の出会い。

その夜はみんなでカレーを食べ、旅の話や今後の展望などいろいろな話をした。

いつの間にか出会って、いつの間にか一緒に過ごしている、村・留学ではそんなご縁を感じる場面が本当にたくさん。

そんな小林さんとは、夕日の里で視界いっぱいに五ヶ瀬を感じながらお話ししたことが印象的。

話の中で小林さんがよく使っていたのが「直感」という言葉だった。

小林さんは「自分の人生を生きる上で直感は大切にしたほうがいい」と話してくださった。

私は決断するとき、何かと考えすぎてしまうことが多い。

考えすぎた結果リスクに目が行き行動できなかったり決定があやふやになってしまったり。

だからそんな自分自身、頭では理解していた直感の大事さを、小林さんが言語化して私に教えてくれた。

直感で選択したことが今の自分をつくる大切な出来事や経験につながった旅の話や自身の人生観など、夕日の里で語り聞かせてくれた。

8日目の感謝会では小林さんがこんなことを話してくださった。

「不安は本気の証拠。自分の直感を信じてビビる前に飛び込んでみればいい。行動してから考えるのもアリだよ」

頭から消えないこの言葉は、これから生きてく私の背中を押してくれる言葉になると確信している。

「無駄なんてないよ」「ご縁」

五ヶ瀬で出会った地域おこし協力隊の成松さんと西川さん。

いろんな場所へ連れて行ってくださり、五ヶ瀬の魅力をたくさん教えてくれたキーパーソン的な方々。

五ヶ瀬で活動する現在に至るまでそれぞれ自身の道を歩んできたお二人。

ご縁があって最終的に五ヶ瀬にたどり着いたことを話してくださった。

私は現在大学2年生で、将来のこと、就職はどうするのか、どういう生き方がしたいのか、何をすればいいのか、そして周りが就活の話をしだす焦りと、自分の未来が不明確すぎがゆえの大きな不安が日々つきまとっていた。

そんな私に二人は「無駄なことなんて一つもなくて、全部繋がってるからほんとに」って。

この出会いも私の過去と全ての選択がつながって生まれたもの、今この瞬間は過去の全て、ああほんとだ、と自分の中でストンと納得できた言葉だった。

紆余曲折でここまできた成松さんと西川さんの言葉だったからこそ響いたんだと思う。

漠然とした未来はそんなに怯えなくていいのかもしれないと、悩んでいた自分から一歩前進できたような感覚だった。

今年から五ヶ瀬で活動しているお二人、今年偶然五ヶ瀬に訪れた私。

偶然に重なったタイミング、これも絶対無駄じゃない未来につながる出来事。

出会えたご縁に感謝。

どうしよう、まだまだ書ききれない。

お世話になった全員のことを書きたい。

でもそれじゃキリがなくなってしまうくらい、そのくらい密度の高い9日間だった。

出会った多くの人からの学び、体験を通じて得た学び、もらった言葉、何気ない時間の中で気づいたこと、全ての瞬間が自分をつくる感覚の面白さ、頭の整理の忙しさ。

参加した主体にしかわからない、畳み掛けるような経験の数々。

先にも述べたように、ここには書ききれない物語や出会った人たちがいて、言葉じゃ表せない感情がある。

そんな五ヶ瀬での経験は、これからの私の行動エネルギーだ。

頑張る私の未来になる。


村・留学から早くも二ヶ月が経った今、途切れない繋がりの心地よさを感じている。
宮崎県五ヶ瀬町という離れた場所に居場所ができた、この事実はふとした瞬間に私を支えてくれる大切なもの。
村・留学を経験するまでは知らなかった繋がりの力。
最高のご縁を噛み締め、自分の生きる力を磨き、自分をつくっていくことにする。
五ヶ瀬へ、大きな大きなありがとう。

感動したことは忘れない、英治さんが言っていた。
ならば、私はこの9日間を一生忘れないだろう。そしてこの小さな物語はこれからの私へ続いていくんだ。

鷹羽 真歩(たかば まほ)

村・留学宮崎県五ヶ瀬’21夏参加者/神戸市外国語大学 外国語学部 2年生
村・留学に参加したきっかけは「プレ宇陀村・留学」の経験。
宇陀で知った出会いの面白さ、素晴らしさ、そして地域のあたたかさに感動し夏の村・留学参加を決意。全身で学び考えることで、漠然とした将来へのヒントを見つけたいという思いが参加を後押しした。

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