繋がりが生む温かさ

海外を訪れると価値観ががらっと変わる瞬間があるように、日本の中山間地域や離島を訪れることでも似た経験ができる。「日常」を変えて、持続可能な形で現在まで残ってきた地域の在り方に触れて、そこで暮らす人の人生に触れて、自分の「生き方」を見つめ直す時間を与えてくれる、そんなプログラムでした。

私は、知り合いのFacebookで村・留学を知って、この春から「街の潜在資源を活用して地域を変えて、盛り上げていくこと」を仕事にする自分にとってぴったりだなと思い、参加を決めました。

 フィールドワークで、1番印象に残っていることは「不便さの中にある豊かさ」の学びです。その地域で暮らしている人たちは、物理的に離れていても、お互いの性格や普段どんなことをどんな想いでやっているのかをちゃんと知っています。

庭で取れたお野菜をもらったお返しに、自分の得意なことでお返ししてあげたり。少し様子がおかしいなと思って家に駆けつけたら奥さんが入院していて、旦那さんが家事や仕事に手一杯だったみたいで助けてあげたり。

周りの小さな変化に気がついて、良いこともわるいこともみんなで分け合って、手を取り合いながら毎日を楽しんでいる様子がとっても素敵だなと感じました。

チェーン店は少ないけど、その街にしかない昔ながらのお店の味を楽しんだり、そのお店を守るためにみんなで売り上げに貢献したり。ものが”無い”中で諦めるんじゃなくて、どうにか工夫して何かを作ったり。

一人ひとりの、一つひとつの「繋がり」がとっても濃くて、都会にはない温かさを感じました。

また、初対面の20人と共同生活を送る中でも発見がありました。

自分のことをまったく知らない人に自分をどう表現するのかはいつも戸惑うけど、お互いに興味を持って話して、その人のルーツや価値観に触れる中でだんだんと心を開いていってくれて。自分がこれからやりたいことを拙い言葉ながらもたくさん話して、ただ、うんうんって頷きながら笑顔で聞いてくれて、素敵だね。次合う時が楽しみだねって応援してくれる空間が、仲間が、とっても温かくて愛おしかったです。

「はじめまして」の時と「ばいばい、またね」の時の、みんなに対する心情に変化があったことは、私の人生の中でまた大切なものが一つ増えた感覚でした。帰りたいと思えるまち、また会いたいと思える人が年を重ねるごとに増えていくことは、誰もが人生を続ける普遍的な理由なんだろうな、としみじみ。

そんな温かい気持ちで観光経済が回って、地域が潤って、地域がもっと活性化されて、豊かな社会が創られていく。そんなポジティブな循環を社会に生み出せるような生き方をしていきたいなと、今、心から感じています。

村・留学を通して得た記憶に残る想いや学び、芽生えた繋がりを大切にしながら、これからも人生の旅を楽しみたいです。

<文=小山 夕莉乃 / 編集=大村美晴・日野涼介>

小山 夕莉乃 2020年度 プレ村・留学 宇陀 参加者
立命館大学国際関係学部4回生 / 大阪生まれ大阪育ち / 趣味は自然を感じられる遊び全般です / 春からはまちづくりに関わるお仕事に携わります!

PAGE TOP